2023年7月1日より、館名を「アサヒグループ大山崎山荘美術館」に変更となりました。
アサヒビール大山崎山荘美術館は大正から昭和初期にかけて加賀正太郎によって建築された「大山崎山荘」(登録有形文化財)が元になった美術館です。本館の山荘に加えて、1995年に建築家・安藤忠雄設計により建築された地中館、さらに2012年の竣工の山手館が加わりました。
山荘は天王山ハイキングルートの途中なので、ハイキング中に立ち寄ることもでき、サントリー山崎蒸留所と並んで、山崎の人気スポットとして親しまれています。大山崎山荘美術館の入館料自体は有料ですが、他は無料で解放されており、そこに至るまでの山道の自然や庭も美しく、花見や紅葉の場所としても隠れた名所になっています。
大山崎山荘の建設と加賀正太郎
大山崎山荘は1911年6月、大阪の実業家であった加賀正太郎がこの地域の土地を購入したのが始まりです。別荘を建てようと、ウィンザー城からの眺めに似た情景が望めるこの地を選び、自らが道路、建物、庭園、植樹を設計し、1917年に木造の洋館を完成させました。さらに、増築を重ね1932年には現在の美術館本館である「霽景楼(せいけいろう)」が完成し、今の山荘の姿がほぼできあがりました。
加賀正太郎は、現在の一橋大学を卒業するとイギリスを中心に欧州へ遊学し、帰国すると、不動産経営、貿易商、株式取引に携わり莫大な富を築いた人物です。また事業だけでなく、自らの趣味も極めつくし、併設された温室で洋蘭を研究栽培したことでも有名です。
しかし、戦後の加賀家は事業の建て直しを計れず、1954年の加賀正太郎氏の没後、山荘の所有者は転々とし、会社の保有所や会員制レストランなどにもなっていましたが、1990年代に、当時所有化にあった不動産会社が山荘を取り壊し、マンションを建設する計画が持ち上がったそうです。当然、付近の住人は猛反対しました。その際、景観保護をうったえて、協力を受諾してくれたのがアサヒビール株式会社でした。
初代社長の山本為三郎と加賀正太郎は大日本果汁(後のニッカウヰスキー)創立に参加した際に縁があったそうです。山荘を買い上げたアサヒビールは京都府と山崎町の協力を得て、山荘内部と庭を改装し美術館として一般に公開することになり、1996年になって、訪問することができるようになりました。
大山崎山荘美術館のコレクション
山荘美術館のコレクションは民藝運動の参加した作家の陶磁器を中心として、漆器、染色、織物、日本画、西洋絵画、現代彫刻などで構成される約1000点を所蔵し、100点程度を常設しています。また、クロード・モネの「睡蓮」を所蔵し、ジャコメッティの像も収蔵しています。年に数回の企画展や、地域と連携したイベントを行っています。
駅から無料の送迎バスがあります
アクセスは、JR山崎駅と阪急大山崎駅から、徒歩で15分~20分程度で入り口のトンネルに(琅玕洞)にさしかかります。ここまでは、直通の無料バスが出ています。(5分程度) 山荘まではかなり急な坂道を登る必要があるので、足腰に自信がない場合、バスを利用した方が良いと思います。
『JR山崎駅から』
開催中・次回企画展のお知らせ
アサヒビール大山崎山荘美術館訪問記 | アサヒビール大山崎山荘美術館訪問 その1 美術館への道のり アサヒビール大山崎山荘美術館訪問 その2 山荘美術館内 アサヒビール大山崎山荘美術館訪問 その3 庭園~出口 |
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所在地 | 京都府乙訓郡大山崎町大山崎銭原5−3 |
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分類 | 観光スポット |
営業時間 | 午前10時~午後5時 (最終入館は午後4時30分まで) |
定休日 | 月曜日、年末年始・臨時休業あり | 料金等 | ●一般:900円(団体:800円) ●高・大学生:500円(団体:400円) ●障害者手帳をお持ちの方:300円 ●小・中学生:無料 |
お問合せ先 | TEL:075-957-3123(総合案内) |
アクセス | 電車:JR山崎駅、阪急大山崎駅からは、それぞれ徒歩約10分です 車:名神高速道路 「大山崎IC(※京滋バイパス「大山崎JCT」に併設)」より車で5分(町営駐車場に駐車、もしくはJR山崎駅前駐輪場に駐輪後、徒歩又は専用バスにてお越し下さい。 バス:高齢者優先バス(無料)あり ※JR山崎駅、阪急大山崎駅より庭園トンネル前停留所止まりとなっております。また、停留所から入館口まで、約300mのゆるい上り坂があります。 |
ホームページ | アサヒグループ大山崎山荘美術館 |
備考 | 企画展情報 スタッフブログ有り |
地図 |
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山口県から参ります。京都に昼下がりに着いて、山崎に行き、サントリー山崎蒸留所と大山崎美術館をどちらも見学することができるでしょうか?距離(道のり)と開園時間がよくわかりません。
こんにちは、佐々木様
問い合わせありがとうございます。
昼下がりからだと、やや駆け足気味になるかもしれませんが、どちらも見学することは可能です。
まず距離(道のり)ですが、JR山崎駅と阪急大山崎駅が中央にあるとすると、北東側に大山崎山荘美術館、西側にサントリー山崎蒸溜所という配置です。
距離はどちらも、駅から歩きで15分~20分程度です。シャトルバスや道案内が多くありますので迷うことはないと思います。
また、大山崎山荘美術館の営業時間は午前10時~午後5時(午後4時30分)で、サントリー山崎蒸溜所は10:00~17:00です。
注意点と致しましては、サントリー山崎蒸溜所の見学ツアーに参加する場合、前日までの予約が必要です。075-962-1423にお電話いただき、予約をオススメ致します。
不明点がありましたら、またお問い合わせ下さい。
よろしくお願いします。
本日、紅葉を見に、家族と叔母と共に美術館へ訪れました。紅葉でとてもいいところだとおもったのですが、とても残念な思いをして帰ることとなりました。叔母は、車椅子に乗っていて、余命もあとわずか、こういった山の上まで来る事は無いのですが、車椅子駐車場を利用して行けばいいと、思って居ました。ですが美術館の係りの方が身体障害者手帳が無いと障害者用のガレージを利用出来ないと、言われました。おかしな話です。目の前に車椅子乗って身体障害者がいるのに。空きが全くないとか、あとわずかとかならまだしも、一台も止まってないのに、御断り。何のための、障害者スペースでしょうか?車を下まで私たちが取りに行ったり置きに行けばいいのですが、こんな心苦しい思いは初めてです。寒空のなか、先に叔母たちを下ろしてガレージから上がって来るの待ってもらう事になりました。もう少し、常識的に物事をかんがえられないのでしょうか。必要な時に必要な人に使ってもらうスペースだと思います。
宇野様
サイト管理人です。
お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
コメントを拝見して、宇野様のおっしゃる通りであるという個人的な認識を持っております。
先日、いただいたコメントは、美術館の方に伝わるように手配させて頂きました。
その際に、アサヒビール様から、事実の確認と状況の対応を検討していると連絡をいただいています。
直接、宇野様の所に連絡がいくものと思いますが、私の所に何か連絡があればお知らせ致します。