千利休が建てたとされ、現存している唯一のものと目されている茶室が、山崎に存在しています。それが国宝「待庵」であり、妙喜庵という臨済宗の庵にあります。そしてその場所は、JR山崎改札でたらすぐ目の前という、超駅前至便アクセスにあります。

 

妙喜庵(待庵)場所

上の写真のようにびっくりするぐらい近い距離(改札出て30秒かかりません)にありながらも、今まで一度も直接訪問したことがありませんでした。最初は、あまりに近すぎて存在に全然気がつかなかったことにありましたが、もう一つの理由が飛び入りでの訪問ができないことにあります。
妙喜庵を訪問するためには、予約が必要で、しかも電話やメール不可であり、往復はがきで少なくとも1ヶ月前から希望時間を送る必要があります。午前中限定で、高校生以下の方は入れないという厳しさです。

 

というわけで、ずっと行けずにいたのですが、大山崎町歴史資料館で複製を見て以来、やはり、本物が見てみたいと思っていたので、はがきを送ることにしました。希望日が4月の土日だったので花見のシーズンと重なり、混んでいるかもしれないと思いましたが、あっさり第一希望の日で返事が来ました。はがきで返事が来る辺りが、なんとなく趣きがあって期待が高まります。

 

訪問する

予約時間は朝の9時からとわりあい早めの訪問です。庵への階段を登ると、文化財指定のの看板と、お茶を栽培している段がありました。

 

こちらは門に掲げられた寺名です。室町時代の創建とのことで、文字にも格調があります。

 

9時ぎりぎりに到着したのですが、意外にも他に誰も訪問客がいなかったので、一人で門をくぐってこんにちはと、扉を開けます。すると、すぐに住職さん?に迎えていただけました。予想に反してこの時間は私一人だけの予約だったそうで、妙喜庵の歴史や待庵について、そのまま簡単に説明していただけました。

山崎宗鑑の住まいであった可能性があることや、専門家によれば「待庵」は、別の場所にあったものが後にここに移送されてきたものでないかという話でした。待庵はおそらく山崎城内にあったのではないかとのことです。その後、庵内を自由に拝観できました。1時間ほど時間をいただいたので、一人でゆっくりです。終わったら声をかけてくださいとのことで、思いのほか自由に見て廻れます。

 

妙喜庵書院

妙喜庵には待庵の他にも「妙喜庵書院」と「明月堂」という2つの見所がある書院があります。まずは「妙喜庵書院」です。室町時代の書院造りで、対月庵と名づけられています。山崎宗鑑の住居を移したものという説があります。この院には仏間があり、正面に聖観音があり、左側には千利休の像をみることができます。庭に面していて非常に気持ちよい書院です。
あんまり気持ちがいいのでこっそり寝転がってみました。

 

庭には、かつて老松があり、秀吉の衣の袖が触れたということから袖摺松と名づけられた松がありました、その枝から作られた老松の茶入れが名物として残っています。残念ながら松は枯れ死したそうで、今は3代目の松になっています。

 

書院 明月堂

続いて、書院明月堂です。桃山時代からある茶室になっていますが、立て直されたとのことです。入ってみると確かに時代の古さをあまり感じることができません。

 


 
しかし、その手前に「杉戸の絵」と呼ばれる室町時代の画家狩野山雪の画の描かれた扉があります。表には松に鶴が、裏には尾長鶏が描かれていました。これは見ごたえがあります。数分じっくり眺めました。

 

いよいよ待庵へ

お待たせしまいた。いよいよここで待庵へ向かいます。妙喜庵書院も明月堂も魅力的ですが、なんといっても国宝の待庵がこの庵の最大の見所です。待庵へは、庭へ降りてぞうりを履いてむかいます。

何かもう待庵の写真も後光が差してます(逆光なだけ・・)
 

 

 

 
で、正面がこちらですが、紹介できる画像はここまでです。待庵の内部は保護のため撮影禁止であり、にじり口といわれる入り口から中を眺めるだけの拝観です。中には入れません。それでも口から内部はよく観察できます。
 
※2015年6月追記:2015年の6月時点で、妙喜庵内部の写真撮影は全面禁止となっています。
 
現存する茶室としては日本最古のものといわれるだけあって非常に古く、年季を感じます。内部は薄暗くたった二畳しかありませんが、連子窓といわれる窓からの光の取り入れ具合や天井の角度、構造からとても広く感じます。

また室内の暗さと光が絶妙にあわさり、不思議な空間を見ることができ、予想を上回る素晴らしさでした。作り込みというんでしょうか、単純な中にも深みがあるのが外からでもわかります。中に入れないのが残念ですが、座ってお茶をたてている千利休やそれを楽しんでいる秀吉を想像することができます。歴史のロマンのある本物感を十分感じられました。

また、茶室手前には、芝山手水鉢という手水鉢もありました。秀吉の命名とされています。

 


 
庵は狭く滞在は30分程度で終えましたが、いいものを見たという余韻はかなりのものでした。拝観料が1000円で、1ヶ月前からはがきを出して予約をしなければいけないなど、訪問のハードルは高いですが、山崎屈指の観光場所ですので、時間の都合をつけて訪問するのをおすすめします。

ちなみに、ちょっとしたおみやげも売っていました。
 

 


関連記事

No related posts.




妙喜庵(待庵)を訪問する への2件のコメント

  1. 賀集 勇 より:

    12月3日(土)に見学希望ですが、可能でしょうか?5名ですが

  2. yamazakilove より:

    賀集様

    ホームページ管理人です。

    妙喜庵は拝観専門の寺院ではないため、見学の申し込みは、事前に、妙喜庵に往復はがきを送っていただく必要があります。

    下記ページを参考にしていただきはがきでの申し込みをお願い致します。

    http://oyamazaki.info/archives/761
    https://www.eonet.ne.jp/~myoukian-no2/profile.html

賀集 勇 にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>